条件を満たさない限り結婚は夢ですか?コスパ化結婚の怪(2015/12/25)
昨今の結婚事情、恋愛事情については、タイトルだけはこれまで何度も紹介している『恋愛しない若者たち コンビニ化する性とコスパ化する結婚』(牛窪恵著・2015/9/30刊)が参考になるかと思います。
以下のAmeblo紹介編は、2012年終わりに書いたもの。
すでに3年経過しており、傾向・トレンドは、一層進化、と呼ぶべきか退歩と見るべきか、どうやら変わっているようです。
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Ameblo編・第20回:条件主義?の婚活・恋愛心理①
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(2012年の、ある日経MJ掲載記事からの引用になります。 )
連載 『日経ウーマン佐藤珠希編集長の「女性真理学」』:
<婚活ブーム化の新事情>というテーマで、見出しが「条件重視の恋愛に疲れ」 でした。
女性の生涯未婚率が過去最高水準に達する状況での日経WOMAN(2012年)12月号は「働く女性660人の恋愛&セックス白書」。
そこでの読者アンケートに基づく、「恋愛」と「結婚」の関係レポート。
シングル女性中、「現在付きあっている人がいる」という回答が49.4%。
2008年52.6%、2005年55.6%で、働く女性の「彼アリ率」は減少傾向。
この傾向は、国立社会保障・人口問題研究所の18~34歳の未婚男女対象調査でも、2010年調査で、男性6割、女性5割で同傾向。
その理由の第一が「出会いのきっかけがない」 で想定内。
意外なのが
「自分は人を好きになれないのではないか」と感じている女性が32%。
「自分に自信がなくて恋愛できない」という理由の女性も30.6%。
恋愛できない理由を自分の中に探す傾向が強まっている、としています。
その背景のキーワードが「結婚」。
08年の婚活ブーム以来、恋愛段階から気持ちを置き去りにし、 条件で相手を探す傾向が強い。
そのため、本来恋愛対象ではない男性と付きあい、好きになれない、触れられるのが苦痛、等の悩みが増える傾向があると引用しています。
「結婚につながる恋」を意識し過ぎることで、条件で恋愛相手を選ぶ。
その結果気持ちがついてこず、「自分は人を好きになれないのでは」、「こんなにいい人を愛せない自分はダメ」と自信喪失。
そのような女性が増えている、と。
なるほど、と思いつつ、「恋」と「愛」、「恋愛」と「愛情」の違いをどう女性が考え、感じているのか気になったところです。
ほのぼのとした「想い」や直観的・直情的な「素敵!」「好き!」という感情を持つ機会自体が減ってきているのか、感じなくなってきているのか。
あるいは、そう感じる相手、男性自体が減ってきているためなのか。
理性が勝るのか、自尊心の表れか、真逆のコンプレックスか。
日経MANが仮にあり、「働く男性660人の恋愛&セックス白書」を特集すると、どんな結果になるでしょうか・・・。
※2012-12-18 投稿記事の転載です。
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現代の婚活は、間違いなく相手に一定の条件を付けることから始まっています。
初めに恋愛、愛情ありきではなく、年齢、年収など客観的にチェック可能な要素から可能かどうか、出会いを考えてみるかが始まる。
まず相性、好み、直観などから興味・関心・欲求・インプット・アクション、とAIDMAの法則のような流れに沿って、つき合うようになるわけではない。
一定条件を満たせば、愛が芽生えるか、相性を感じるか、結婚の対象と
考えるまでに至るか・・・。
しかし、そうした手順云々の前に、恋愛自体、もう面倒な、重いもの、という先入観ができてしまっている。
こうなれば、一層結婚が遠くなる。
しかし、実はそうとも限らないかもしれない。
結婚に、恋愛感情は要らない。
もしそうなれば、結婚の意義・意味が社会的に変化する。
必要なイベント・行動、形式的でもやっておいて便利・得、ということになれば結婚の高いハードルも低くなるかもしれない。
では、その意味・意義は?
出産・子どもを持つため。
経済的な合理性。
税制上や社会保険上の利便性。
もともと結婚の目的・意義にはあったけれども、あまり強く意識されなかった点が見直し、評価される。
同性婚は、恋愛感情が先行し、それに付随して、出産・子ども要素を除くその他の合理性、利便性を求めてのもの。
ここでのダイバーシティの動きは、本質的には、特段新しいテーマではないと思うのです。
とはいうものの、今時の若い世代の価値観・意識は気にはなります。
来年1月には、『恋愛しない若者たち コンビニ化する性とコスパ化する結婚』を紹介しながら考えてみたいと思っています。

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2016年が新しいライフステージの入り口になるように(2015/12/26)
2012年11月24日からAmeblo で22回に亘って、結婚をテーマに投稿。
その投稿を消去し、こちらの(既に廃止の)<世代通信.net>に転載。
内容を再確認し、修正したり、付け足ししたりしつつ、今思う別の観点も加えて結婚を考えてみた <結婚、してみませんか>シリーズ。
22回分、順に思い起こして一つずつ再掲してきましたが、時も過ぎてもう2015年も終わろうとしています。
残りあと5回分となったところで、年内に完了すべくここ数日連載してきました。
「『保育崩壊』保育士不足から」シリーズも、区切りがつかないままの状態なので、こちらも年内に終わらせることにしたため、この「結婚、してみませんか」の最後の22回目もここで併せて掲載し、終了することにしました。
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Ameblo編・第21回:条件主義?の婚活・恋愛心理②
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(2012年の、ある日経MJ掲載記事からの引用になります。 )
連載 『日経ウーマン佐藤珠希編集長の「女性真理学」』:
<婚活ブーム化の新事情>:「条件重視の恋愛に疲れ」 をヒントに(その2)です。
「婚活」とは、出会いの機会の提供・演出の場への参加 ですね。
婚活ビジネスへの参加・利用は、個人情報や希望条件 などの登録が必須であり、相手の属性・要望とマッチング。
その出会いの機会に感じる相手への直感・印象。
この時に、「感じがいいな!」、「よさそう!」、「話をしてみたい!」と直感的に感じるかどうか。
そこでは、「恋」という感覚は、婚活というきっかけのため、まだないですね。
むしろ、また会う機会を持ってみたい、会って話をして みたいという「好意」に近い感覚。
もしかしたら「ひらめき」があるかもしれない。
それらがあって、次の段階に進む。
これは、通常の男女の出会いと変わらないものです。
ただ、婚活の場合は、多少難しいと感じても、何かしらのプレッシャーや打算や義務的な要因が働いて、初期の付き 合いの段階や一応会ってみる、という風に進んでしまうのではありませんか。
(経験がないので間違っているかもしれませんが。)
婚活での気持ちは、「恋愛」視点ではなく、機会を持つこと、 時間を掛けてみて、「愛情」を芽生えさせ、育む可能性をお互いに見出せるかどうかの勝負?
認めるモノ、認められないコト、許せるコト、妥協できないコトなどを確認しつつ、その上で「愛情」を持つことができるか、 愛し合える可能性を感じるか。
条件闘争?から、条件はさておいて、相互に「愛情」対象として自分を伝え、表現しあうことができるようにしていく。
本音・本心の確認を避けてばかりいれば、韓流ドラマの ヒロイン疑似夢想体験の無限極楽(=地獄)コースへの誘い に負けてしまうに違いありません。
「恋愛」相手探しではなく 「愛情」を育む機会・可能性を 探す「婚活」。
その大切さを感じることができれば、「条件」面の重要性は、 少しはゆるむのではとも思っています。
?
そんな甘いもんじゃない!
そんな声も聞こえてきそうな。
※2012-12-19投稿記事の転載です。
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Ameblo編・第22回:離婚しないノウハウ付「婚活ツアー」
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(2012年12月19日の日経MJ掲載記事から)
日本旅行が、離婚式プランナー「寺井広樹氏」監修 の 離婚しないための
ノウハウを学ぶコンセプトの 「婚活ツアー」の販売開始。
ツアー名が 「離婚しないために学ぶ婚活ツアー in 京都」
未婚の男女対象で、来年(2013年)2月に1泊2日の日程で 実施。
同氏の離婚事例を交えたノウハウ講話、京都の パワースポット巡り、安井金刀比羅宮での良縁祈 願などの プログラムで構成。
遊び心一杯の企画というか、懇切丁寧というか、真剣味一杯というか、商魂たくましいというか。
既婚者も参加したくなる、面白そうな内容のツアー。
定員40人(内10人は京都からの参加組)は、あっ という間に埋まったようです。
これならば、「離婚記念ツアー」があってもいいですね。
「離婚踏ん切りツアー」のはずが、離婚を取りやめ るカップルがでたり、最後の思い出作りツアーとする とか、最後のバトルの場を設けるとか。
今付きあっているカップルは、ぜひ旅行に一緒にでかけて、その機会に、性格その他色々、先々一緒 にやっていけそうかどうかチェックしてみる。
ご自分企画の離婚可能性チェックツアー、相性確認ツアー、お別れ記念ツアー、別れダメ押しツアーなど 各種オリジナルツアーをぜひどうぞ!
※2012-12-22投稿記事の転載です。
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3年前の婚活事情や恋愛・結婚意識などを、当時のマスコミ記事や私自身の考えをもとにAmebloで連載。
主な目的は、結婚とは何のためにするのか、種々の要素・要因を含む結婚は、
そのすべてを満たす必要はなく、打算あり、恋愛あり、成り行きありの多様
性を持つものであることをお伝えしたかったこと。
そして、その要素・要因は、変化・変質していくもので、結婚に至らない場合、結婚に至っても継続することがないこと、破綻する可能性もあることも。
どういう結果になるか分かりませんが、一度しかない人生です。
単身生活だけで人生を終わるのではなく、夫婦や家族という一つの単位社会を持ち、一つのオリジナルのライフステージを創造・演出してみるのもいいのでは。
不謹慎かもしれませんが、結婚しなければいけない、とか結婚しないと端がどうとか、とはに関係なく、自分の意志で、愛情または愛情らしき感情をもって人間関係を育んでいく。
そんなに真剣でなく、思い悩んででもなく、結婚という形式を選ばず、同棲でも構わず、慰め、励まし、悩みや困難を時に共有するパートナーを!
軽めの感じでいいと思うのです。
もうそろそろ帰省する人の流れも起き、1年の締めくくりと始まりがつながる時期が来ます。
合わせて、異なる世代が同じ時期を重ね合って生き、それぞれの新しい年を迎える時期。
まだ結婚していない人、結婚してみようかと思う人。
絶対結婚するぞと思っている人、結婚してみてもいいかなと思っている人。
今の結婚に終止符を打って、新しく出直したいと思っている人。
みなそれぞれに新しい年が、新しい、別のライフステージへの入り口になりますように。
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2025年5月「結婚、してみませんか」シリーズ再掲を終えて
以上で、2012年シリーズ原本と2015年振り返りシリーズの再掲を終わります。
新しいWebサイトの開始に合わせて、10年以上前の記述を取り出し、確認しながら作業を進めました。
終わりの方で、ライフステージという用語を用いています。
これは、私自身の複数のWEBサイト運営の一つの軸となっているものであるからです。
そして、シリーズ記事で取り上げたテーマのほとんどが、今もそしてこれからも課題になるモノ、コトであることも。
人間である限り、ということになるかもしれません。
より議論や考察が深まっていくかどうか。
もちろん、個々の課題については、これまでの間進展や変化もありました。
しかし、これからの明確なイメージやゴールは見えませんし、描けていません。
そして、今後も継続し、強まっていく少子化と婚姻率の低下が、やはり、問題を取り扱っていくうえで、不可欠・絶対的な課題になっていくでしょう。
もう一つ、最後に付け加えると、この記事は、今年2月に他のサイト https://personal-lifestage.site/ に一度掲載しました。
しかし、この結婚家族.com の開設に伴い、その内容を相当箇所修正を加えて、再々度掲載しました。
当サイトの、一つの基調となる記事として位置付けての掲載でした。
自身の子どもたち家族、孫たちの成長にも時々目を遣りながら、当サイトの今後の取り組みに注力していきたいと考えています。
サイト開設に当たっての記事は、こちらです。
⇒ 結婚と家族をめぐる社会のいま|結婚家族.com、母の日に開設 – 結婚家族.com

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