結婚女性(有配偶女子)の子どもの数は、平均2人です(2015/5/11)
人口減少問題を取り上げた書のうちのひとつ
『東京劣化 地方以上に劇的な首都の人口問題 』(松谷明彦著・PHP新書:2015/3/14刊)の中の一節を転用します。
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女性の生涯未婚率は、30年以上も前から不可逆的に急上昇を続け、試算では、2040年には30%近くにまで達する。
有配偶女子の合計特殊出生率は、40年以上にわたって2.0+αで、増えも減りもせず安定している。
それらは人々の熟慮の末の選択の結果であると同時に、長期間を経て定着した現在の日本人の人生に対する価値観の現われでもある。
一遍の施策で変わるほど根の浅いものではないだろう。
政府の女性全体の合計特殊出生率の目標は2.07。
7割しかいない有配偶者でこれを達成するためには、一人平均三人近く産まねばならない計算。
しかし、彼女らの人生に対する価値観が大きく変わらない限り、二人が三人にはならないだろう。
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とりわけ絶望しているわけではないのですが、数字自体は、絶望的な数字と言えますね。
結婚観と出産・育児観。
その両方が大きく変わなければ、いくら机上の計算をしても、出生率に大きな変化が起きることは、まず不可能。
ただ、人生をどう考えるか、という大局観、価値観を考えていく。
これをこれからの時代に生きる人の命題とする流れ、作ることができないか。
そんなことをふと考えたりもします。
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Ameblo編・第5回:「子供が欲しい」からの結婚
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「愛」があれば「愛の結晶」として子どもを創る、 子どもを授かる。
これは自然?
「自然の営み」の結実?
子どもが欲しくない「結婚」、子どもを持つことが目的でない「結婚」。
欲しくなかったけどできてしまった「結婚」。
できちゃったからする「できちゃった婚」。
悲しいですが、欲しいけれども子どもができない「結婚」もあります。
未婚の母となること、父のいない子どもが生まれることもあります。
このように、人によって、カップルによって、「結婚」と「子ども」をめぐる違いがあります。
「結婚」と「子どもを持つ、持たない」というコトも大切な要素ですね。
私ゴトで恐縮ですが、私の結婚の目的に、自分がこの女性と思う人との子どもを持ちたい、創りたいという気持ち。
一度しかない人生だから子を持つ親になりたい、親としての人生をおくりたい、子どものいる家庭を持ちたい、家族を持ちたい。
こういう思いがありました。
また、自分の両親とは非常に年齢が離れており、父明治40年生、母大正2年生、私は昭和25 年生。(両親共92歳で亡くなりました。)
親子の年齢はあまり離れていない方がいい、できれば早いうちに子どもが欲しい、と思いも。、
それで?あまり先のことは考えず、23歳の終わりに入籍、24歳の時に長男が生れました。
女の子の父親にもなりたいと思っ ていたのですが、残念ながら果たせず、30歳で3人の男ばかりの子たちの父に。
こればかりはどうにもなりませんでした。
(2012-11-28投稿記事、転載)
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今は、将来の経済的な不安から、結婚や出産をためらう人が多いと聞きます。
生涯未婚率が高くなる要因の一つにも上げられています。
私なぞは、そういう意味では、「無謀な結婚」、「無謀な子作り」だったと、断言していいかと思っています。
「結婚」の目的。
何のために、誰のために「結婚」するのか。
「なりゆき婚」か、「目的婚」か。
「無意識婚」か、「衝動婚」か。
子どもの養育義務・責任は、結婚を元にした血縁関係の証明で明確になります。
婚姻届と出生届ですね。
極論ですが、子どもがいなければ、子どもが要らなければ、「結婚」という手続きを取らなくても構わないのではないか。
また、配偶者控除・扶養控除等の恩恵を受けることを望まない、必要がない場合。
結婚手続きと戸籍登記・住民登録などの手続きは要らない。
結婚の目的。
真剣に考える必要もないのですが、実態として、面白い習慣・風習・文化、と言えるかと思います。

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未婚母・非婚母・離婚母、すべての母子に平等に生きる権利が(2015/5/15)
日本の貧困問題が語られるとき、必ず出てくるのが、母子家庭の貧困・困窮問題です。
非婚・未婚の母が、不安なく母子ともに生きていくことができる社会。
日本が先進国と自ら評価できるのは、そうした社会が実現できてこそのこと。
『シングルマザーの貧困』(水無田気流著・光文社新書:2014/11/13刊)
『ルポ 母子家庭』(小林美希著・ちくま新書:2015/5/9刊)
で、日本の実態を理解し、社会的課題として共有し、取り組む時代が1日でも早く来ることを願っています。
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Ameblo編・第7回:「愛の結晶にもさまざまな人生が!」
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「子どもが欲しくない」夫婦も多いようですし、当然そこに立ち入ることはできません。
しかし、できれば、欲しくなかった子どもができてしまった結婚ではなく、望んでできた子どもとの家族形成・家族生活であって欲しい。
訳あって、家庭に恵まれなかったり、両親あるいは父親、母親との縁に恵まれなかったり。
一人っ子だった方、兄弟姉妹の数と関係、親のそれぞれへの接し方。
それぞれ両親や家庭・家族の背景や事情・環境はみな異なり、その思いもみな異なります。
そうした原体験や経験からも形成される「結婚」や「子ども」や「家庭」に対する考え方と行動。
簡単に「結婚」を考えられませんし、こうあるべき と当然断じることもできません。
創った子供、できた子どもに対する思いや期待もみなそれぞれ。
子どもは親を選べません。
生まれたのではなく、産まされた?
英語では受動で表現される子ども側。
しかし子どもに対する親の扶養責任は絶対的なコトです。
欲しかったけれども子どもができなかったご夫婦の思いとその結婚・家庭。
少子高齢化をひた走る社会。
人口減少の速度も加速しつつある社会。
将来に対する不安、子育てに関する不安、経済的な 不安、いろいろあるでしょう。
不安にどう対処するか。
簡単な課題ではありませんが、何とか対応していきたいですね。
そしてただ願うのは、より多くの人々が、「結婚」し、「子ども」を持ち、幸せな「家庭」を築き、子の成長を祈り、見届けること。
そうして、世代と社会を継承していくこと。
自然にそう思いつつ、繋いでいってくださるすべての世代の方々にお伝えしたく、「結婚」について綴っています。
(2012-11-29投稿記事、転載)
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少子化社会における出産・子育て問題を考える。
この時、非婚、離婚で子どもを持つ女性と家族・家庭を守る制度・システムのあり方が、以前に増して大切な課題となりつつある気がします。
しかし、現状はまだまだその課題について当事者である方々の声が小さく、かつ集約されていないと感じます。
いうならばマイノリティ状態。
しかし国家としての社会保障政策の基本は、弱者・少数者に向けて、優先的に行われるべきです。
また、特に、乳児・育児、これから生まれようとする子に対しては、貧困・裕福を問わず、社会をあげて、国を上げて守り、育むべきものです。
求められ愛の結晶として生まれでた子どもも、事情があって、誕生時に愛情を受けることができなかった子どもも。
すべて、社会と国という基盤の下、愛情を等しく受けるべき存在です。
結婚という手続きを踏んでの子ども。
結婚という手続きなしで生まれた子ども。
結婚という形式を放棄しての子ども。
すべて社会の愛の結晶として、愛情を注ぎ、情愛を育んでもらいたい。
そう思い、そう願います。
そういう望ましい社会において。

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次は、第8回と第9回の記事が続きます。
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